鼻くそをほじる、というより鼻をほじるなのに、なんでみんな鼻くそをほじるって言っちゃうんですかね。
どうも岩井です。
もう16日ですよ、12月入ると気が気じゃない人もいると思います。
忘年会もいっぱいあるし、お酒を飲む機会や場が増えますね。オイタには気をつけるんだぞ。
お酒飲むと、おつまみ欲しいですね。酒の肴、アテですよ。
食べて飲んで楽しいね。なんてのも年末の醍醐味であり風物詩。
そんな日々の幕開けが年末に僕も待っています。
2019年の暮れ、岩井はどれほどお酒に心を開けるかどうか、見守ってください。
相談相手は体調ではなく、目の前のお酒です。しっかりと向き合って話し合って愛でましょう。
仲良しのお店の方だと、「これに合うおつまみ下さい」なんて言っちゃう事ありますよね。
すると、たいてい「あぁ……これなんよ。これ以外見えない。」みたいな、おつまみ出して下さいますよね。
そしてそれをつまみながら、お酒を飲んだりもするわけです。
「つまむ」とは「食べる」だけだと皆さんは思っていますか?
いいえ、違います。違いました。口内にインしたものだけが咀嚼できるとは限りませんでした。
僕は知りました、その「光景」で酒が飲めるという事を。
その「光景」を咀嚼できるという事を。
そんな光景を見たのは、先週土曜日でした。
みなと組のインスタグラムに、「あなたがタグ付けされました」と通知が来ました。
ありがたい事です、何だろう。「sima-simaを見つけたぞ、みなと組だ!」みたいな事を誰かがアップして下さったのか?
なんて思いつつ、僕はインスタグラムを開きました。3件あり。
1件目を開く。するとそこには、麗しき女性4人が写っていました。
まずその時点でごっくんツバ飲み案件でした。前世で積んだであろう徳のタワーが少し揺らぐほどの風が吹きました。
その女性たちは僕たちの書いた文章を読んでくださっていました。それに大爆笑しながら。
四人の女性が寄り合って、1つのものを見ている光景がまず美しかった。そのフォルムがとても素敵でした。影絵にしようかと迷いました。
かつても似たような経験がありました。女性たちが寄ってたかって僕の周りを囲って、僕に視線を向ける。
そう、あの頃は小学生だった。休憩時間にやったドッチボール、僕は確かそれで女の子を泣かせてしまったんだ。
一寸前までの楽しい雰囲気がガラリと変わったんだ、僕は瞬間にして悪者になっていた、この世の全ての悪はお前から生まれている。と言わんばかりの、あの女子たちの目を、目線を忘れる事はないだろう。その時僕は人生を学んだ。と共にこの視線、悪くない。と本能が言っていることにも気づいた。
でも今回は違う、暖かい目をしていた。嘲笑とは違う笑みが僕たちの書いた手紙、文字に向けられていた。
完全にごっくんだった。アル中が禁酒を破る前のごっくんぐらいの音がした。
1件目でこれという事は2件目はどうなっているんだ。
はやる気持ちを抑えきれず僕は次へ進んだ。
僕は目を疑った。みなと組のタグと共に、岩井個人のアカウントもタグ付けされているではないか。
手の中に収められた携帯の小さな画面上の光景が僕というプロジェクターを通して目の前に映し出された。
「推しガールが増えたよ」
そこには僕のアカウントのタグ付けと共に、確かにこう書かれていた。
みなと組はアイドル農家です、いつの日かそれぞれの事を押してくれるファンができたらいいね。そう常々話していました。
そして今、目の前に広がるこの光景は紛れもなく、あの時夢に描いた希望。それが現実となって僕の前に。
1件目でごっくんしすぎて、もはや唾液ほぼなかったですけど、なんとか体中の水分を結集させて、のどちんこちぎれそうになる勢いでごっくんしました。
ちょっとキマりかけていたところに追い討ちをかけるように3件目。
なにか動画を見て大爆笑されるガールズでした、すごく笑っていました、とても笑顔でした。
僕はすごくニヤついていたでしょうね、口角と目尻くっつきました。
おそらくですよ、ここらへんで前世の徳のタワーがガッシャガシャに崩れました。
そして気がつきました。
「これ僕に推しメンがついたという事ですか、ですよね。」
キマりました、ハクナマタタ、イワイヒビキ。
なんだか本当に生きててよかった。
両親に感謝の念を伝えよう、今まで育ててくれてありがとう。
あぁ、こんな事ってあるんだなぁ。生きるって最高だなあ。と心の底から思いました。
インスタグラムのストーリーは1つ15秒です。それが3つ、つまり45秒。
その45秒は僕にとってかけがえのない45秒です。
2時間35分はRCサクセションの曲です、「君と話した長い長い電話 2時間35分」
僕の場合は、「あぁ、ガールズが僕を見つめてた短いようで長いフェス 45秒」です。
もうそういうことです。
その45秒、まあ特に後ろ2つの30秒で、お酒飲めます。
全世界の食べるおつまみが束になっても叶わない、おつまみを僕は手に入れました。
噛める光景、味がする光景、染み込んだ味はスルメを超える。
僕は反芻動物でした。
咀嚼して胃に送ってちょびっと消化して、また口に戻してました。
でもそんな光景もいつかは咀嚼しきって、消化しないといけないんです。
「その日が来るのワタシ。怖い。」
それでも前に進まなきゃ、進まなくちゃ!
走り出そう、さぁ前だけ見つめて、イケ!ワタシ。
腕を振って、あるのかないのか分からないゴールテープを切る日まで。
そうして僕はまた走り出す。走り出した。
コケた。
つい幾ばくか前に崩れ落ちた前世の徳が、僕の進む道に、足元に乱雑に広がっていた。
崩れた前世の徳に躓いて、コケた。足元すくわれた。前世の徳が僕に突き刺さる。
今世で徳を積むことから始めよう。
嗚呼、こんな光景を次に拝めるのは来世なんだな。
来世。なんだな。
嗚呼問答の日々。再び始まり。
アーモンドつくろ…………