女子はなぜ黒くて丸いタピオカが好きなのか?
もう、そろそろ勘違いしてる人が多いようなので最初に言っておきますが、
タピオカはキ○タマではありません!
そしてタピオカミルクティーのミルクは決して○○○○ではありません!
そして上の文の○は断じてキ○タマではありません!
そして上の文の○も…………
そして上の文の○………
黒い疑惑、赤い衝撃、白い恋人、青い考え、黄色い閃光、茶色い糞。
どうも、月曜だよ。
もしも好きになった人に
「君は年下だからなぁ。ワタシ、年上にしか興味ないの」と言われたら皆さんはどうしますか?
こういう風に言われて諦める人はほとんどいないと思います。むしろ燃え上がりますよね!きっと!
しかしながら年齢を変えることはどうしてもできません、みんな同じ時間の流れの中で年を経ていきますね。
あなたにとっての年上は年上のままで年下は年下のままです。
さあどうしましょうか?
「君は年下だからなぁ」と言われてるくらいなので、きっと年齢なんて関係ないと力説してもダメでしょう。そんな演説は彼女にとってはお門違い。
そんな時に彼は思いつくんです、「玉手箱があったら!」
浦島太郎のお話しの中の玉手箱があったら、煙を浴びるだけで年をとることができます。
彼は考えます。どうすれば、どこにいけば、誰に言えば、玉手箱を手に入れることができるのか?
図書館に行って浦島太郎を読み漁ります、その中でキーワードを出していきます。
「海、亀、助ける、乙姫」
まずは海の近くに居を移す事に決め、彼は尾道に引っ越してきました。
そして日課として毎日海辺を散歩します、「亀に会わなければ、いじめられている亀を助けなければ。」
それでも亀はどこにもいません、亀どころか少年たちの姿さえ見当たりません。
いるのは釣りを楽しむおじいちゃんたちばかり、毎日通っているとお互い顔見知りに。
散歩の目的がいつしか虐められている亀を助けるという事から、おじいちゃんとお喋りする事に変わっていっていました。
あぁこりゃまずいと思った彼は相談しました、「おじいちゃんここには亀は来ないんですか?」
おじいちゃんは言います「来るよ、明日同じ時間に来てみんさい」
そしておじいちゃんの言葉通り、彼は次の日海辺に行きました。
するとおじいちゃんの周りにはたくさんの亀がいました、よく見るとその亀は動いていませんでした。
全て剥製でした。
「亀、これ亀。亀だから」とおじいちゃんは言いました。
彼「確かに亀ですね、でも剥製ですね」
爺「生きてるのが虐められてないとダメなんだよね」
彼「そうなんです、じゃないと竜宮城には行けないし、玉手箱も貰えないから……」
爺「生きてる亀を虐めなきゃダメなんじゃろ?」
彼「はい、これではちょっと………」
爺「お主も持っとるじゃろうが、立派な亀を」
彼「僕も持っている?」
爺「そのポッケに突っ込んどる手を中心に持っていくんじゃ」
彼「中心に、これは……」
爺「それは亀じゃ、生きとる亀じゃ。」
彼「亀………」
爺「生きた亀を男はみんな飼っとる、わしは亀使いの達人じゃ。それを虐めろ、徹底的に」
彼「自分で自分の亀をいじめる、でもそれだと誰が僕の亀を助けてくれるんですか?」
爺「やってみるんじゃ、とにかくやってみるんじゃ。助けてくれるのが誰なのか、絶対にわかるはずじゃ」
彼「絶対………分かりました。僕虐めてみます」
その日から彼は、徹底的に自分の亀を虐め始めました。いつか玉手箱を手に入れるために。
来る日も来る日も亀との対話を続けました。
彼はすっかりいじめっ子になっていました。
亀を虐めると彼はどんどん気持ちよくなり、そのうち亀は涙を流し始めます。
そして自分の亀の涙を見ると彼は虚無感に襲われます。
1日に3回涙を見ると、もう限界だった彼も最近では一日に15回近く亀を泣かせる事ができるようになってきました。
そろそろ助けが来るのではないかと思い、彼は久しぶりにあのおじいちゃんに会うために海辺へと行きました。
彼「おじいちゃん、お久しぶりです。」
爺「………君か!あの時の君か!」
彼「そうです、あの時の。」
爺「その様子から、だいぶん虐めたようじゃの」
彼「はい、おじいちゃん教えて下さい。僕はどうすれば、どうすれば助けが来るのでしょうか?」
爺「今一日に何回君の亀は泣くんだ?」
彼「平均10回ほどです」
爺「最多は?」
彼「15回泣かせました」
爺「ほう、時は満ちたな。40回じゃ、40回やりなさい。」
彼「すると助けは?」
爺「来る」
彼「わかりました!!」
それを聞くと彼は走って日用品店へ走ります、号泣する亀の涙を拭くためのティッシュを買い貯めます。両手に抱え家路を急ぐ。
ついに巡ってきたチャンス、これで玉手箱が手に入ると思うと亀を虐める手にも力が入ります。
泣かせた後の虚無感をも超越する玉手箱の存在。
1、2、3、4
回数を重ねていきます
自己最多となる16
そこからも彼は手を止めません、20、25、30
流れ落ちる涙も少なくなっていきます、それでも彼は手を止めません。
そしてついに35、残り5回に迫ってきました。
36、37、38、39、
最後の一回、力を振り絞り亀を虐めます。
その先に見える景色を追い求め、ここまでやってきました。
40回目の虐めに取り掛かる前に今までの長い旅路のことを思い返します。
精神を統一、いざ。
最後だと思うと自然に手にも力がこもります。虐めている最中、走馬灯のように彼の頭の中には過去が鮮明に蘇ります。まるで映写機で映し出される自らの人生を第三者として見ているような。不思議な感覚です。
あの日、君は年下だから。と言われ
あの日、玉手箱を求め尾道へ引越して来たこと
あの日、おじいちゃんに会ったこと
そして今
「俺の亀よ、盛大に泣けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
ピュッ
その涙はどこか他人行儀、その涙はどこか解放されたよう、その涙はもう枯れ果ててしまった泉から湧き出た最後の一滴。
「テクノブレイク」
息絶えた彼の元へ、現れたのは竜宮城へ誘ってくれる亀ではなく、おじいちゃんでした。
「ダメじゃったか、まあよお頑張った方じゃの。あと一回か、惜しいタマじゃったの。あぁもうタマはないんじゃったの」
ジュルルル、ゴクッ
「このタピオカがキン○マじゃったらこいつもブレイクせんかったじゃろうにのぉ」
こうしておじいちゃんの亀の剥製はまた一つ増えるのでした。
はぁ?