それゆけ!アイドル農家みなと組

アイドル農家みなと組。広島県尾道市に浮かぶ向島で農業、アーモンドを育てています。そんな尾道出身三人組が国民的アイドル農家になるまでの記録。

【独占インタビュー】アイドル農家!?その全貌とは。。。

     

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アイドル農家!?『みなと組』

彼らが地元・尾道に巻き起こすニューウェイブ”とは

 

 

 3月某日。

 目の前に広がる瀬戸内海、時折聞こえる汽笛がかつて港町として栄えた尾道の姿を想起させる。晴れ渡った春空の下で郷愁を感じていた時、目の前に軽トラが停まった。車から降りてきたのは「みなと組」だった。

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みなと組のアーモンド農園開墾前の様子、各農園には名前がありここは「はじまりの地」

 

人で選ばれる農業をしていくのがアイドル農家(加藤)

 

ーそれは何を植えてらっしゃるんですか

加藤:これはアーモンドの苗木ですね、僕たちアイドル農家なんですけど、このアーモンドをここ向島で育てたいという思いがあってみなと組を始めてようやく三月上旬に数は少なくて60本なんですけど植えることができました。

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アーモンド苗木定植前夜 届いた苗木との一枚

 

ーアーモンドというとカリフォルニア、スペインなどが産地としてイメージが強いと思うのですがここ尾道向島でも作れるんですか?

加藤:そうですね。アーモンドは地中海原産で、瀬戸内の気候は合っていると思います。僕はもともと果樹がやりたくて、でも柑橘はみんなやっているのでなんだか退屈と感じてました。そんな時に向島で30年前からアーモンドをやられている方がいらっしゃったという話を聞いて面白かったんですよ。なので飛びつきましたね。でも果樹なので5年くらい収穫出来ません(笑)

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ーそうなんですね、5年後の収穫が非常に楽しみですね。先日行われたみなと組イベント「狼煙を上げろ」私も行かせて頂いたのですが、今改めて振り返られてどう感じられますか?

加藤:来てくださってありがとうございました。「狼煙を上げろ」はみなと組としての初イベントでお披露目会的な要素を含めて開催したんですけど、思ったよりもたくさんの方々が農園まで足を運んでくださり素直に嬉しかったです。応援して下さったり気にかけてくれてる方々の顔を見て挨拶ができて良かったです。身が引き締まる思いだよね。

岩井:そうね、来てくれた人が羨ましいよね。だって初イベント来てくれた人たちは将来的に自慢できますからね。言ったら古参ファンですもん。

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初イベント「狼煙を上げろ」での一幕

 

ーという事は私も古参ファンですね、やった(笑)みなと組として今後もこういったイベントは開催される予定ですか?

加藤:やっていきたいです。節目節目でみなさんを農園にご招待して一緒に楽しみたいですね。色々考えはあるので少しづつ形にしていきたいです。

岩井:ワクワクドキドキをよりたくさんの人に届けたいよね、こいつら飽きんなぁ、面白いなぁって。それがイベントであったり、他だったり。そういうワクワクドキドキを提供し続けられる存在にはなりたいですね。

加藤:アーモンドの花見とかみんなでやりたいね。開催するってなったら是非来てくださいね、ご招待します!

 

やっぱ男でもアイドルになりたいじゃないですか?(岩井)

 

ーありがとうございます!1ファンとしても楽しみにしております。先程アイドル農家だという風に仰っていたのですが、「アイドル農家」とはどういったものですか?

加藤:それは僕たちの性分が出てしまったとでも言いましょうか(笑)目立った事をしたい、目立ちたいという気持ちが僕たちにはすごくあるんですね。もちろん僕たちが売るものは農業で作ったものですよね、それこそアーモンドであったり。でもそれと同時に僕たちは自分たちも売りたい!なら自分たちを売ろう!と思ったんですよね(笑)その僕たちの思いが「アイドル」という言葉に集約されているなと思って「アイドル農家」という風に言っています。それとここからの方が重要で今はもう既に農産物のクオリティだけで差をつけるのには限界があるというふうに感じていて、これからは人で選ぶ農業だと。その人で選ばれる農業をしていくのがアイドル農家であり我々みなと組だと思っています。

岩井:やっぱ男でもアイドルになりたいじゃないですか?僕は山口百恵さんがね大好きなんですけどね、何が好きかどこが好きかって言いますとねもう分からない訳ですよ、僕わりと学校では国語はできた方なんですけどねそんな僕の語彙力さえも奪ってしまうのがアイドルなわけですよ。そんな存在に私もなりたい。

加藤:すいません、気にせず続けてくださいね、ほんとすいません。

 

ーすごいアイドルに対する熱が伝わってきました(笑)今日はメンバーである上原さんはどうされてるんですか?

加藤:彼はみなと組唯一の現役大学生なんですよ、大分の別府にある大学に通っていて今年4年生なんです。それもあってか日々忙しくしていて大きな休みがあったら尾道の方に帰ってきて僕たちと一緒に農作業しています、このアーモンドたちも一緒に植えました。

岩井:学歴担当ですね。いう所のお偉方外交担当です。

加藤:お偉方外交担当っていうのはある意味そうで、大学に通ってる彼だからこその繋がりみたいなものもみなと組に持ってきてくれているので非常に頼もしい存在です。

岩井:この大卒が目に入らぬかっ!みたいなね。まあそんなんやってきたら卒業証書ビリビリに破いてやりますけどね。

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みなと組唯一の現役大学生上原和人、現在は別府で大学生活を送る。

ー皆さんお互いを尊敬してるんだなととても感じるのですが三人の出会いはどういったものだったんですか?

加藤:実は僕たち3人通ってた中学校が一緒なんですよ、そこで出会いました。上原と僕が同学年の同じクラスで岩井さんは1つ下の後輩だったんですよ。もうかれこれ会ってから9年くらいですかね、約10年か。

岩井:和人さんも加藤さんもすごい独特な雰囲気を醸し出してましたよ。よく休憩時間とかカツアゲされてましたもん。中高時代はバブリー加藤って呼ばれてましたからね、学生鞄一人だけグッチで制服なんかイヴ・サンローランのセットアップでしたよ。あれお金の出所は僕だったんですけどね。職員室でも加藤君ってバブリーだよね、時代間違えたよねって言われてました。

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左から上原和人、加藤靖崇、岩井響。加藤の愛車軽トラとの一枚

-お2人本当に仲が良いんですね(笑)学生時代に出会った友達は財産とよく言いますけど、まさしくそう感じます。上原さんは現役大学生ということですが、お2人は大学に進学しようという気持ちはなかったんですか?

加藤:去年の6月までは僕も大学生だったんですよ、台湾の嘉義大学という所に2年間通ってたんですけど休学して日本に帰ってきました。

岩井:僕も実は台湾の大学に通っていました、台北の政治大学という所で民族学を勉強してましたね。それとちなみに思ってるほど仲良くないですよ。

加藤:僕は農業経済学を専攻していました。でも学校で勉強するより勉強したい事をプロに直接会って話聞いた方が早いじゃん!と思ってしまいどんどん熱が冷めてしまって… 結果地元に帰って自分で農業を始めてしまいました。

岩井:そう、深夜の図書室でふと休憩中に思ったんですよね。これ本で勉強できるわ、本でいいじゃんって。ちなみに仲は良くないですよ。

加藤:結局僕らは語学留学しに行ったわけではなくて、学部生として現地の学生と一緒に学問を修める為に台湾に行ったので授業も全て中国語か英語だったんですね。

岩井:外国語で学問を修得するには日本語で一度勉強する必要があると感じました。そういう事もあって本でいいじゃんってね。それと実は仲悪いですよ。

加藤:そう、だからもし今後本当に勉強したい事が出来たらまずは日本の大学に入ると思います。

岩井:俺も入る、勉強したい事ができた時というか自分の学びたいものと自分の気持ちが重なった時が来たら自ずとそうなるだろうね。それとここだけの話わりと仲良しなんですけどね。

加藤:ちなみに僕は彼の事嫌いなんですけどね。

岩井:いや俺の方が嫌いやけどね。

-いつもこんな感じだって想像できます(笑)大学はそういう事だったんですね、お2人とも中国語は喋れるんですか?

加藤:喋れます、中国語は台湾で2年間生活してたし問題はないです。

岩井:僕はわりと語学が好きだったので、台湾で使う繁体字だけじゃなくて中国の簡体字も勉強しました。中国語のリズムに乗れる感じが良いですよ。

 

向島をアーモンドの島にします(加藤)

 

-凄いですね、僕も喋れるようになりたいです(笑)今年はラグビーワールドカップ、来年はオリンピックと立て続けに日本に世界中からたくさんの方が来る中で語学が出来るというのは大きな武器になりますね。平成という一時代が幕を引こうとしている今颯爽と現れたみなと組の描く新時代とはどんなものですか?

加藤:うーん、何だろうね。新時代か…時代を築くとかはまだまだ先の事のような気もするけど、向島をアーモンドの島にします。

岩井:ギャルゲッチュですかね。みなと組を餌に色々釣りたいです。釣ります。良い餌って高いでしょ、それでいて釣れる気がするでしょ。みなと組も良い餌にしてギャルゲッチュしていきたいです。もちろん清楚ゲッチュも。良い餌にする為に自らを尽くすだけですね。

加藤:とにかくひとつひとつ目の前の事を全力でって感じですね。良い風は確実に吹いてます。波は新しく立ってますよ。

岩井:かわい子ちゃんも乗れる優しい波にしようね。てかかわい子ちゃんだけ乗せたいね。

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みなと組

 

 

                                                                                                               取材・文/岩井響